ブエノスアイレス農園
生産者：マリセラ・アギラール
地域：フラテルニダ オコテペケ
品種：パカ
標高：1,630m
精製方法：ウォッシュド
水洗式発酵時間：14時間
乾燥方法：アフリカンベッド
乾燥期間：18日
農薬：無農薬
化学肥料：不使用
コーヒーの特徴
大人キャラメルのようなほろ苦さとミルキーのような濃厚な甘みが絶妙。
マリセラ物語
1998年ブエノスアイレス農園はマリセラの両親が少しずつ植樹をして築き上げました。当時マリセラと兄弟は勉強を始めたばかりでしたが、植樹や荷物運びのお手伝いをしていたことを鮮明に覚えているそうです。マリセラの家族にとって農園が唯一の財産。コーヒーのおかげでマリセラや兄弟は学校を無事に卒業することができました。
2010年マリセラはとある農協団体に就職することができ、小規模生産者の支援をする部署へ配属されました。そこでカッピング（テイスティング）の過程を知り、コーヒーは質が大事だと学びました。
マリセラの父親が所有していたブエノスアイレス農園の土地を少し借りて「品質向上」について研究しました。マリセラのコーヒーはカッピングでいい成績を残し、彼女はブエノスアイレス農園の新たな可能性を見出します。そんな中2015年、ブエノスアイレス農園は経営難に陥っていました。マリセラの父親は、農園売却を決意。マリセラはとても悲しくなり、自身が買取に手を上げました。父親はそんなマリセラを一笑しながらこう言いました。「マリセラにはそんな大金払うことができないよ」と。マリセラは当時２８歳。一人の若い女性に支払える金額ではなかったのです。しかし「家族の大切な思い出が詰まっている農園を守りたい」というマリセラの想いはとても強いものでした。何度も何度も銀行へ足を運び、融資をお願いしました。その熱意は銀行にも通じ、ついに融資を得ることができました。彼女は口にした通り、父親から農園を買取りました。現在ブエノスアイレス農園のオーナーはマリセラです。”量”から”質”へ方針を変え、農園再建を図っています。マリセラの情熱と家族への愛情が詰まったコーヒーをお楽しみください。
